一之宮貫前神社
『日本三大奇勝』にビックリ!
さて、さっそく上野国一之宮・貫前神社(ぬきさきじんじゃ)へ参りましょう。日本列島の西側から群馬県を目指す場合、上信越自動車道で長野県を経由して行くことになります。
県境を越え群馬県へ入ると、そこからは、何やら奇妙な形の岩山のある風景が、次々と目に飛び込んでくるではありませんか。それもそのはず、ここは、大分県にある耶馬溪(やばけい・・・「やばい系」じゃないですよ)、香川県にある寒霞渓(かんかけい)などと共に「日本三大奇勝」に選ばれている、『妙義山(みょうぎさん)』のふもとなのです。日本の風景とは思えないくらい、本当に不思議な景観を楽しみながらしばらく進み、「下仁田(しもにた)IC」で高速道路を降ります。
可愛らしい新人の女子アナが、緊張のあまりにこの地名を「シモネタ」と読んだことがあったよな、などと思い出し笑いをしているうちに、あっという間に上野国(こうずけのくに)一之宮・貫前神社に到着です。
神社名に、これ納得!
この「貫前(ぬきさき)神社」、元は別々にあった「抜鉾(ぬきほこ)神社」と合わさって現在の形になったということです。そしてご祭神は『経津主命(ふつぬしのみこと)』。
ここで神社ファンのあなたならもう、ピーンと来ますよね?
そう、経津主といえば、『日本書紀』の中の「国譲り」のところで活躍した「武」を司る神様で、また「刃の化身」ともいわれています。その神様を祭神として祀る神社ということに、この「ぬきさき・ぬきほこ」という神社の名前も関係しているのだろうなと、comoは想像を膨らませます。
『下り宮』にビックリ!
では参りましょう。石段の先には立派な総門が見えます。何か北関東辺りの神社というのは、鳥居よりもこの楼門・総門などがとても豪華絢爛につくられているように感じますよね。これは徳川幕府の影響か何かでしょうか。・・・エッ!?
門をくぐった先には、なんと「くだり」の石段が続いてますよ!?それを降りたところに社殿があり、これではまるで、神様を「見下している」みたいではありませんか。このような構造は、普通ではありえません。「神様に対して『非礼』にはならないのかなあ・・・?」不安気に足を進めます。
実際日本中を探せば、宮崎県の鵜戸神宮や、熊本県の草部吉見神社など、いわゆる「下り宮」といわれる造りの神社があるにはあるのです。あの有名な、和歌山県の那智大社も長〜い階段を下ります。
何か特別な「いわれ」があるのかとは思いますが、それにしても信心深いcomoには違和感が解けません。何か納得のいく説明が聞けるといいのですが・・・。
ご祭神/経津主命・姫大神
ではcomoとお参りしましょう。ご祭神は先程ご説明した「経津主命(ふつぬしのみこと)」と「姫大神」という神様です。
「これが御前に降りませる経津主命様、姫大神様、日々のお守りありがとうございます。今後も日本の国家国民をお守り下さい。
私comoは気がやさしいと言いますか、気が弱いといいますか、相手が恐そうな人だと、嫌なことでもはっきりと断ることができません。国津神の格闘チャンピオン・建御名方(タケミナカタ)様に対しても、一切動じることなく交渉された経津主命様の胆力・度胸をこのcomoにもお授け下さい。ただし本当に相手のほうが強い場合には、逃げることも勇気であると思います。それを見極める判断力もお与えください。
そして最後に、この地が益々栄えますように」
再び長い石段を登って神社を後にします(登って帰るって、何か不思議な感じですよね)。
妙義神社
そりゃあ、神様もいるでしょう。
さて、今回の神参りで是非ご紹介しておきたいもう1つの神社、それがこの妙義神社(みょうぎじんじゃ)です。先程の貫前神社からであれば、それほど時間も掛かりません。その名の通り、『妙義山』のふもとにある神社で、その起源はやはり、妙義山そのものを「神」として祀ったことから始まったようです。そもそも日本の神道の根本には「自然崇拝」があり、立派な樹や岩などには神が宿る、という考え方が根底にあるので、この妙義山のような壮麗で神秘的な形をした山々に、日本人がそこに「神」を感じないはずがありません(本当にこれが不思議な形をしているんですから!)。
comoだけの話・『聖地』って何!?
あなたはこのように、様々な自然を「神」として祀るという感覚を、決して「特別」なこととは思いませんよね?でもそれは、あくまであなたが「日本人」であるからであって、世界的に見れば、これは全然「当たり前」なことではないのです。
キリスト教・イスラム教・ユダヤ教などにとっては、『エルサレム』という場所が、絶対的な『聖地』といわれいています。これは、そう簡単に「移転」できるようなものではありません。なにしろ「絶対」なのですから。
日本の場合はどうでしょう。これは言ってみれば、至る所に『聖地』があることになります。伊勢神宮も熱田神宮も、出雲大社も、神様の降りられる大切な『聖地』といえますし、そればかりか各家庭にまで神棚を祀り、そこに神様がいると信じることができてしまうわけです。つまり日本人には、「人間が祈るところに神様は降りられるのだ」という発想が根本としてあるのです。だから極端なことをいえば、どんなところでも聖地にしてしまうことが出来るわけです。無くなったら、またつくればいいわけです。
今現在でも、『聖地エルサレム』の奪い合いは、まさに「血で血を洗う」宗教間の戦争として続いています。そしてこの争いは一向に収束する気配など見られません。それはそうでしょう、『聖地』は他の場所には有り得ないのですから。たとえ命を懸けてでも、それをヨソ者に渡すわけにはいかないのです。
いかがですか?世界中の悲しい戦争や、奪い合いがいかにして起きているのか。そしてそれはどうやったら解決できるのか。・・・日本人の宗教観こそが、その「究極的な鍵」といえるのではないでしょうか?
どえらい参道
駐車場に車を止め、石段のはるか上の先の総門をくぐります。総門には仁王像が立ち、その恐ろしい形相には一切の邪気を寄せ付けない気迫が感じられます。思わず、わが師の残した「力なき正義は無力」という言葉が頭に浮かびます。仏教にせよ神道にせよ、その尊い教えを守っているのは、やはり圧倒的な「武力」なのですね。
門の先にもひたすら石段が続きます。「若い頃なら、長い石段ほど得意気になって走って登ったのになあ」とヘトヘトになりながら、青銅の大鳥居までやってきました。手水舎があるので、そこで手と口を清めて呼吸を整え、そこから更に続く石段を登ります。唐風の神門をくぐり、やっとのことで本殿まで辿り着けました。黒漆塗りの立派な権現造りです。権現造りの中でも赤色や緑色を使い、荘厳な中にも華やかで、なにか日光東照宮を小ぶりにして古くしたような感じがします。やはりこの関東地方の神社というのは、徳川幕府の影響がとても大きいようですね。拝殿にある金の上り龍・下り龍の彫刻もなかなか見事です。
妙義神社のご祭神
この神社のご祭神は、日本武尊命(やまとたけるのみこと)、豊受大神(とようけのおおかみ)、菅原道真(すがわらみちざね)公、そして権大納言長親卿です。
日本武尊は第12代天皇の子であり、九州地方から関東地方の各地の豪族を見事に統制した、まさに日本の英雄といっていいでしょう。この上野国には、その東征の際に駐留していたようで、日本武尊が「水乞い」をしたという伝説や、その名を冠した武尊山(ほたかやま)があったり、何かと縁の深いところであったことが想像できます。
豊受大神は、「食物」の神様です。あの伊勢神宮に祀られる天照大神(あまてらすおおみかみ)の食事を専属に司る神様としても有名です。菅原道真公はご存知「学問の神様」で、全国の天神神社・天満宮を中心に祀られる神様です。そして権大納言長親卿と、この神社はとにかくバラエティー豊かというか、ご祭神が贅沢で賑やかですよね。
comoだけの話・
『考える』とは『神帰る』である!
あなたは東洋の禅の修業などで行なわれる、あの「座禅」の意味をご存知ですか?あれは一体どんな意味があるのかというと、実は「ただ坐っているだけ」なんですよ。これは本当の話です。一切何もしないのに最後には道が開けるという、単純に理屈で考えたらそれこそ訳が分かりませんよね。現代人はまず、これを「時間のムダ」としか考えられないのではないでしょうか?
「考える」とは、「神帰る」からきているのだと、私comoの師匠は言っていました。普段、私たちの体をコントロールしているのは「自我」です。それを一度「空っぽ」にして、その身体ごと神様に返してしまうことで、神様のインスピレーションをダイレクトに受け取ろう、というわけです。
「私は何のために生まれてきたのだろう」・・・これはもう、人間誰もが知りたがっている、まさに全人類の「永遠のテーマ」です。
これも結局は、直接「神様に聞く」ことが出来るなら、それが一番手っ取り早いですよね?
実はそれを邪魔しているのが、普段は人間を動かすために大切な役割を果たしている「自我」というものなのです。心を落ち着けて、時を忘れ、完全に「自我」を捨てて、全てを委ねきることで、己が何をしに生まれてきたのかという、「神様のコエ」をより鮮明に聞き取ることが出来るのです。これこそが「座禅」による「悟り」の正体であり、それは神社参りにもあてはめられるのです。
どうしてもお参りというと、「願う」「祈る」という発想になりがちですが、そこへさらに「聴く」ということを意識してみると、神参りに対する意識は全然違ってくると思います。深呼吸をして心を鎮め、神様の声なき声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
ご祭神/日本武尊命・豊受大神・菅原道真公・
権大納言長親卿
それではcomoと一緒に祈りましょう。
「これが御前に降りませる日本武尊命様、豊受大神様、菅原道真公様、権大納言長親卿様、日々のお守りありがとうございます。日本の国家・国民、事分けてこの群馬の地をお守りください。
日本武尊命様、国家の統一の御功績を心からお称えし、感謝申し上げます。現在の日本は、あまりにも行き過ぎた個人主義により、全体のこと、国のことを考えられなくなっております。何卒、個人と全体の調和のとれた国になりますようにお導きください。
豊受大神様、日本が今日まで大変豊かな国家であり続けられたこと、心より感謝申し上げます。しかし近年、汚染された食物が氾濫するようになりました。どうか医食同源の精神を取り戻せるよう、お導き下さい。
菅原道真公様、学ぶことの大事さを忘れかけている日本人の目を覚まさせてください。そして単なる知識ではなく、人生に役立つ智慧を身につけられるよう、お導きください。
長い長い石段を降り、最後に一礼をして妙義神社を後にしました。
ここで一息ランチタイム
『峠の釜飯』で決まり!?
さて、昼食で是非おススメしたいのは、『峠の釜飯』です。comoも駅弁として、過去に何回も食べたことがあります。駅弁なのに、それがちゃんと陶器に入っているというところに、何かワクワク感があるんですよね〜。・・・いい歳してスミマセン(笑)。その「峠の釜飯」の本店『おぎのや』が、この妙義山のふもとにあるのです。釜飯以外のメニューも要注目ですよ!是非立ち寄ってみてください。
そして、今回はご紹介できませんが、時間と体力に余裕がある方は、ぜひ榛名山にある『榛名山神社』や、赤城山にある『赤城神社』にも行ってみて下さい。ご紹介した妙義山を加えてこれらは上毛三山(じょうもうさんざん)といわれています。
オススメの宿・『玉樹』
伊香保温泉へGo!!!
では本日おススメの温泉旅館
『お宿 玉樹』
へ向かいましょう。伊香保温泉というのは、榛名山(はるなさん)のふもとにあって、県内では、あの「草津温泉」と並ぶ名湯といわれています。
そしてこの『玉樹』は、『じゃらん』でもハイクラスに認定されており、クチコミ評価4.7の高得点(最高5.0・平均3.0)で、温泉・食事・施設・接客などすべてにおいて高得点の、期待できるお宿です。
どうぞごゆっくり、旅の疲れをいやしてください。


