日本神話を小1時間で学ぶ

知れば知るほど面白い古事記・日本書紀!
やはりこれは「ノンフィクション」なのか!?

国譲りの物語

日本神話のネック(最重要箇所)です

これは日本神話の中でも特に重要な意味を持つところの抜き出しです。というのも、この物語こそが、「天皇」というとても不思議なシステムの起源であり、日本という国が本格的に始まった瞬間でもあるからです。
そもそも「天皇」って一体何でしょう。あなたは今日まできっと、深く考えたことすらなかったのではないでしょうか。
天皇はいわゆる「King(王様)」ではありません。Kingとは「一番の強者」、これは子供でも答えられるでしょう。つまりKingになりたければ、現在のKingをやっつければいいことになります。これが世界中の歴史の中で、現在に至るまで絶えず繰り返されているわけですね。ところが日本の場合、ここがちょっと変なのです。
戦国時代などを例にとっても、確かに「天下統一」などと目標を掲げてNo.1を目指すのですが、いよいよ最後までのぼりつめた時、天皇を「殺す」ことで己の力を周りに誇示する、ということを誰も考えもせず、それよりも天皇に実力を「認めてもらう」ことで、もうあっさりと満足をしてしまうのです。
これは理屈で考えたら、まず「ありえない」ことでしょう。他国の人からすれば、「Why don't kill?」と、まず間違いなく理解不能なことなのです。
結果として天皇家は、それこそキリストも生まれていない太古から、IT時代の現在まで、その血(男系のDNA)を絶やさずに伝えてきたことになるわけで、世界中どこを探しても、こんなことは他に例がありません。 つまり「天皇」とは、理論のみでいえば「世界一由緒ある血統をもった人々」ということになります。そうなると、やはり気になるのは、「どのようにして、それが成し得てきたのか」という部分でしょう。
さあ、これは、その謎解きの手掛かりでもある、「天皇誕生の瞬間」のお話です。

舞台は超古代・日本

〜昔々、これは多くの小心者の歴史学者たちが、なかなか認めようとしない、「卑弥呼」の時代よりも更に遥か昔のお話です。地上界には国津神(クニツカミ)、そして天界の高天原(タカマガハラ)には天津神(アマツカミ)という人々がそれぞれ暮らしています。

荒れ果てていた地上界

当時の地上界は、クニツカミ同志が争う、暴力・権力・金力が支配をする世の中でした。そんな地上を心配したのが、高天原のアマツカミを代表する、とても立派な美人女神「天照(アマテラス)」です。彼女は他の天津神々と相談した上で、「この地上界も、天津神の子孫が治めないと平和が来ない」と結論をし、国津神の代表者である、これまた立派な大人物の「大国主(オオクニヌシ)」へ対し、幾度にも渡って使者を遣わせました。
まず初めに御子の忍穂耳(オシホミミ)、その後も周りの天津神々と相談しながら菩卑(ホヒ)、天若日子(アメノワカヒコ)という選りすぐりの使者を次々と派遣しました。しかし彼らは、オオクニヌシに寝返ってしまったり、使命を忘れて地上界ライフをエンジョイしてしまったりして、なかなかことが進みません。

comoの神話解説

超古代の民主政治

ここで驚くのは、アマテラスが独断での決定を一切せず、周りの神々との相談・会議を徹底してることです。失敗したら再びみんなで知恵を出して会議をやり直し、最終的にはアマテラス(つまり代表者)が決定をし、もちろん責任も取るのです。
会社でいえば、まさに「理想の上司」ですね。このエピソードから、日本には既に超古代の時点で、かなり完成された民主主義の発想があったことがうかがえるのです。

天界のNo.1格闘家「建御雷」

困り果てたアマテラスは神々と再度話し合い、最後の切り札として高天原NO.1の格闘家、建御雷(タケミカズチ)を決定し、補佐役に天鳥船(アマノトリフネ)を付けて派遣しました。この二人の神が降り立ったのが、現在の島根県「稲佐の浜」であります。親分肌のタケミカズチは、長く巨大な剱を抜き、柄を稲佐の海上に突きたて、その切っ先の前にどっかとあぐらを組み、大国主と談判交渉を開始しました。

建御雷は「私は天照様の命令で地上界に来た。この国もアマテラス様の子孫が治めないと平和は来ない。そこでお前の考えを聞きたい」そう言うと大国主は、「私は隠居の身、そのような話はわが子、事代主(コトシロヌシ)に任せてあるので、そちらに聞いてください」と言いました。そこで、現在は 島根県「美保岬」で、のんびりと釣りを楽しんでいたコトシロヌシが緊急召集され、いきさつを聞いてこう答えます。「まことにありがたいことです。この国をアマテラス様の子孫に治めてもらいましょう」と、ことは平穏無事に進むように思われました。・・・そこへ。

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力なき正義は「無力」

これはある種「強行手段」といえる行為です。「力ずくで奪い取る」といえば聞こえが悪いですが、これは「武力放棄」を実行し続ける現在の日本について、考え直す良い素材としても引用できる「深み」を持っているのです。
あなたは街でもし女の子が悪漢に絡まれているのを見かけたらどうします?その場合、正義感や正論などは結局何の役にも立たちません
そこで必要なものはやはり、相手を圧倒する「力のみ」なのです。
それもまた現実であり事実であるということを、我々日本人はまるで理解していないように思います。ある意味オメデタイ、貴重な人種ともいえますが。

地上界のNo.1格闘家「建御名方」

「おれを差し置いて勝手は許さん」と、巨岩を両手で軽々と持ち上げて、コトシロヌシの弟の建御名方(タケミナカタ)がやってきたのです。こちらは地上界の格闘家NO.1ということで、天上と地上のまさに頂上決定戦がここに幕を開けます。

先手を切った建御名方でしたが、建御雷の腕をつかむと、その腕はまるで「氷柱」のように堅くななったり、次の瞬間には「白刃」のように鋭くなりするので、これには力自慢の建御名方もおののいて手も足も出ません。
まさに力量の差は「歴然」でした。敗北をさとった建御名方は「こりゃあ敵わん」と、どんどん逃げましたが、長野県・諏訪湖のほとりのところでとうとう追い詰められてしまいます。そして「どうか命だけは助けてください。私はこの諏訪に身を隠し、どこへも行きませんし、全てをあなた方、天津神に献上します」と言って本当にその地を離れることなく、一生をそこで過ごしました。それが今のも長野県にある「諏訪大社」です。

comoの神話解説

古武道のはじまり

この時の建御雷が建御名方に仕掛けた技が古武道の始まりとされています。巨岩を軽々持ち上げるような力自慢の相手を、いとも簡単にやっつけてしまうところなど、まさに古武道のそれとイメージが重なりますよね。
又、いくら争っても敗北を感じたら、いさぎよく「負け」を認めることも大切であり、また勝った方も、相手が負けを宣言したならそれ以上は攻撃せず、相手の今後についても考えてあげる、という見事な「日本人らしさ」はこんなにも昔からあったのです。

国譲りの成功、そして「天孫降臨」

ここにようやく、国津神と天津神の協力関係が成立しました。オオクニヌシは全ての権限を譲り渡す際、1つだけの条件を示しています。それは、「私を天照様のようなりっぱな御殿に住まわせてほしい」というもの。建御雷はそれを受け入れ、それはそれは立派な御殿を造ってあげました。それがななんとあの超有名な「神社の中の神社・出雲大社」なのであります。

そしてここに「国譲り」が成立し、天津神がこの日本を統治するためにやってくることになります。これが世に言う「天孫降臨(てんそんこうりん)」です。そして、ここでやってくる天津神の一族の血統こそが、今も日本に在り続ける「天皇家」というわけです。(ナ・ナルホド!)
天照の子孫」である「天皇」を中心としながら、それに国津神(日本国民)が協力していく、という現在まで脈々と続く日本国家の原型がこの時、この瞬間に形成されたというわけでございます。

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異なりを認めながら一つを生きる

日本の神々の世界には、本当に報告・連絡・相談が多くみられます。そして決まった事柄については、それを達成させるべく、過去の恨みなどは「水に流して」平和という一つの目的のために一致団結します。
今は亡き私comoの師匠は「異なりを認めながら一つを生きる」と言われていました。これは、「お互い個性も好みも違うが、それを認めあって地球という一つの運命共同体の平和のために努力しましょう」という意味なのだと思います。

「古事記のものがたり」へのリンク

日本の神話・古事記のものがたり
サン・グリーン

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2008年1月10日更新
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